シャム猫・三毛猫・尾曲がり猫
今週のお題「ねこ」
「シャム猫・三毛猫・尾曲がり猫」は、猫の「(私にとって)興味深い特徴」がわかりやすく出ている。
小学生の頃からずっと不思議に思っていた。「シャム猫は、顔面や四肢や尾の先だけ黒っぽい。ヒマラヤンもそうだ。他の猫はそうとは言い切れない。何故だ?」
高校時代、「雄の三毛猫は非常にまれ」と知った。「遺伝子が関係するらしいが、どういうメカニズムなのだろう? 知りたい。」と思った。しかし、当時の私は、それを調べる方法すら思いつかなかった。
それから20年ほどたって、ネットが使える時代になった。15年前の今頃、突然、「三毛猫と遺伝子」のことが頭に浮かんだ。すぐにネットで調べた。そのとき、『ネコの毛並み―毛色多型と分布(ポピュラー・サイエンス)』(野沢謙 著)なる本の存在を知った。
しかし、この本はすでに絶版となっていた。地元図書館にあって、借りて読んだ。
勿論、「三毛猫と遺伝子」に関する説明が書かれていた。それ以外にも、いろいろと面白いことが書いてあった。面白いことのうちの一つが、「尾曲がり猫」に関することだった。
尾曲がり猫比率の、都道府県別分布図/近畿東海での更に詳しい分布図/南西諸島地域での更に詳しい分布図が出ていた。
私は高校卒業まで鳥取県で過ごした。卒業後、九州の大学に進学した。九州でいろいろな人から次の言葉を聞いた。「九州の日本猫って、変わったしっぽの猫が多いだろ?」。
分布図を見て納得。長崎県での尾曲がり猫比率は確か8割近くだったと、記憶している。
2010年頃、日本「長崎ねこ」学会(今は「長崎尾曲がりネコ学会」という名称らしい)を、ネットで偶然に知った。尾曲がり猫について検索していたら、『ネコと遺伝学(新コロナシリーズ)』(仁川純一 著)という本が見つかった。
この本にも、いろいろと面白い記述があった。「毛色を決める遺伝子」の説明がなされている箇所に、シャム猫に関する記述もあった。
そこでは、私が子供の頃から持っていた疑問である「シャム猫やヒマラヤンは、顔面や四肢や尾の先だけ黒っぽい。それは何故なのか?」ということについて、説明がなされていた。
40年以上前から疑問に思っていたことに対して、こういうかたちで解説にたどり着くとは思ってもいなかった。面白いものだ。
この本のまえがきで、『三毛猫の遺伝学』(ローラ グールド 著)という本も紹介されていた。この本にも興味を持ったのだが、残念ながら絶版ということだった。『ネコの毛並み』と『ネコと遺伝学』は、高校で習う生物1の知識がない場合にはとっつきにくく感じられるかもしれない。検索したところ、『三毛猫の遺伝学』は、これら2冊よりもわかりやすいとのことだ。ぜひ読んでみたい。
- 作者: ローラグールド,清水真澄,Laura Gould,古川奈々子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 1997/09
- メディア: 単行本
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