教科書図書館に行きたくなった
先月書いた、小学校国語教科書収録作品『贈りもの』(岡野薫子 作)関連の話、更に変な方向へ進んでしまう。過去の教科書(他社のものを含む)を読んでみたくなったのだ。
そういえば、私が小学生の頃に親が買っていた学参は、「教科書準拠」のものがほとんどだった。当時の学年別学習雑誌には、「保護者用のページ」があった。そのページでは、各社教科書対応ページについても書かれていた。
「他社の教科書って、どんなものなのだろう?」と、当時、思っていた。
そして、「教科書図書館」なる場所に行きたくなってしまった。ここでは、教科書(過去のものも)の閲覧やコピーが可能である。
先月、記事を書いたときに教育出版のサイトを調べた。すると、「過去の教科書」ページがあった。
そのページを見ると、過去教科書(ただし、昭和49年度版以降)収録作品のタイトルがほとんどわかる。
私の記憶では、児童の書いた作文も教科書に掲載されていた。しかし、それについてはふれられていない。個人情報関連の配慮だろうか?
私の記憶では、新聞掲載記事を使った単元もあった。1972年の新聞記事で、沖縄に関する記事だった。「タンチャメー」という言葉がでてきたと思う。この単元についてもふれられていない。
私は1971年(昭和46年)に小学校入学。小3までの教科書も、昭和49年度版のページでタイトルがわかるものがかなりあった。「うんうん、この話あったあった。」と思い出したものが結構ある。文学や詩よりも、説明文のほうが印象に残っていたようだ。再読したくなった話が、いろいろと出てきた。
説明文では、『サロマ湖の変化』『せんこう花火』などを再読したくなった。
説明文の場合、著者がはっきり書かれていない(「編集委員会」となっている)ものがほとんどである。教科書以外では読めないのだろうか?『もっと速いものは』は、福音館書店からでていた『もっとはやいものは』ではなかろうか? などと思った。
文学や詩でも、思い出したことがある。
『谷間にかかったにじの橋』か……。布田保之助(ふた やすのすけ)と通潤橋(つうじゅんきょう)のことを書いた話だった。この単元を習っていた頃、タイミングよく、新日本紀行というテレビ番組で布田保之助のことが放送されたのを覚えている。
『白い風船』(遠藤周作 作)、習ったのは小6の1月か2月だった。「この時期だよな。この話を扱うのは。」と、大人になった今、思った。また、この話は、「大人になってから読むほうが実感が湧くかもな。」とも思った。
教育出版以外にも、過去の教科書掲載作品がわかるサイトがある。教科書クロニクル | 光村図書出版
(小学校ではないが)教科書クロニクル(中学校国語教科書)|三省堂「ことばと学びの宇宙」
など。やはり、ラインナップが異なっている。出版社が違うと、「著者名が同じでも作品名が異なる」ケースが結構ある。
光村図書の場合、光村ライブラリーというものもある。過去,光村図書の『国語』教科書に掲載された作品のうち,先生方や子どもたちに高い評価をいただいたものを精選し,アンソロジー形式で収録したものである。大人になった今読んだら、面白いかもしれない。
「今使っている国語教科書に載っていない作品のタイトルを、教科書図書館で調べる。そのタイトルの作品をコピーする。その作品について、教科書準拠学参を使って勉強してみる。」という課題が、私の頭に浮かんでしまった。
私にとっては、「読書感想文よりは、とっつきやすそうな課題」と思える。
現役小学生が、この課題を「夏(or冬)休みの課題として、こういうことを考えました。」などと言って学級担任に提出したら、周りの大人に嫌がられるだろうか?
こういう変なことも、ついつい私は考えてしまう。