karotousen58のブログ

「変なことを思い出す→そのことについて、変な見解を述べる」というブログ

犬の移行上皮癌

11/16に、うちの愛犬が逝ってしまった。その3日前に、移行上皮癌(膀胱癌の一種)と診断されたばかりだった。泌尿器系の病気は初めてだった。11/3までは、まだ散歩をする余裕があった。11/13までは食欲旺盛だった。えさも犬用おやつもおいしそうに食べていた。

9月に入ってすぐに、通院を始めた。しかし、それでは遅すぎた。早く異変に気付かなかったということを、とても後悔している。

今回の記事は、「うちの家族の轍を踏まないでほしい」という内容。犬(特に高齢犬)を飼っている人や身近な人に向けて。

 

犬(特に高齢犬)を飼っている人や身近な人にお願いです。

  1. 「トイレが近くなったのは、歳を取ったからだろう。」と決めつけないで、受診させてください。膀胱炎を何度か繰り返している犬の場合、定期的に検査をしたほうがいいそうです。
    診察の際には、超音波検査(エコー)もしてください。「医師が膀胱炎と決めつけて超音波検査をせず、腫瘍や結石が見逃された」という声も、ネット上にありました。
  2. 人間用の味付けがしてあるものは、犬には与えないでください。塩分や糖分や脂肪分が、犬にとっては多すぎます。人間用のハムやソーセージなどや練り製品も、同様の理由で与えないでください。
    うちでは私以外は、「ほんのちょっとだから、いいでしょ」とか「犬だって人間と同じものを食べたいよね」という調子でたくさん食べさせていました。家族の友人までが同調していました。ここ数年は、「異常食欲という行動に出ている、認知症の母」がうちの犬にたくさん食べさせていました。
    「ベビー用品の、ドア・引き出しロック」を冷蔵庫に取り付けたのですが、遅すぎました。ブレーキをかけられなかった自分がふがいない。その思いでいっぱいです。
  3. 犬の肥満には気を付けてください。うちの犬を今年1年近くで6キロ近く太らせてしまった、このこともとてもまずかったと思います。「癌ならやせるだろう」と思われるかもしれませんが、うちの犬の場合はそうではありませんでした。
  4. 「毎年血液検査をやっている。毎回『異常なし』だから、重病ではないだろう。」と決めつけるのは危険です。検索していたら、次のような事例もありました。
    「毎年の血液検査は異常なし。元気があって食欲旺盛。しかし、念のために人間ドックならぬ『ドッグドック』を受けてみる。→一般身体検査も血液検査もレントゲン検査も異常なし。しかし、超音波検査(エコー)だけ異常所見あり。→専門機関による病理検査により、移行上皮癌と確定。」

 

犬の移行上皮癌は、発現数の上では腫瘍全体の1%前後ということだ。検索しても、「この癌に罹った犬を、飼っていた人」による情報はなかなか見つからなかった。うちの家族でも、反面教師としての情報になりうるかもしれない。

犬の移行上皮癌は、いろいろな意味で厄介な癌である。膀胱炎などの「炎症」なのか、そうではない「腫瘍」なのか、わかりにくいケースもあるらしい。うちの犬がそうだった。

腫瘍性のものであるかどうかの判断は、病院外の「専門機関による病理組織学的診断」の結果も踏まえてなされる。「腫瘍細胞」が確認されるかどうかが、大きな鍵となる。

ところが、犬の移行上皮癌の場合は、「癌がかなり進行した場合でも、『腫瘍細胞とは確定困難な、状態』というケースがかなりある」ということだ。うちの犬もそうだった。9月と10月中旬、更に11月始めに、専門機関に病理検査を依頼したのだが、いずれも、「上皮性・腫瘍性疑い」(確定的所見が得られなかった)という診断だった。

「この癌に罹った犬を飼っていた人」のブログの中には、「炎症か腫瘍か確定が難しい状態」について「医師に不信感を持った」コメントも見つかった。「癌と決めつけようとしている」とか「炎症への対症療法で時間をとらず、はやく癌治療をしてほしかった」とかいったコメントが見つかった。

うちの犬が通院していた病院の場合、獣医師さんもスタッフさんも、きちんとした検査や診察や説明をしてくださった。初診のときに、超音波検査(エコー)もなされた。獣医師さんやスタッフさんに感謝しています。

 

愛犬よ、至らない飼い主でおまえを苦しめてしまって申し訳ない。こんな飼い主でも、13年近く一緒に暮らしてくれてありがとう。もう、痛くも苦しくもないね。ゆっくりお休み。