karotousen58のブログ

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「活動」と「安全」のバランスが大切な、高齢者転倒予防

母(認知症高齢者)の骨折入院 - karotousen58のブログで書いたが、今年1月下旬から母(認知症高齢者)が入院している。転んだことから始まった。「大腿骨骨折で歩行困難。2~3ヶ月の入院予定。」となった。

 

「高齢者の転倒は、しっかり予防しなければならない。骨折以外にもいろいろな面で大きな影響を及ぼすから。」と、よく言われている。現在、それを痛感している。

母(認知症高齢者)の骨折入院 - karotousen58のブログ

 認知症高齢者の場合は、この「予防」について、「認知症」ということも踏まえて考える必要があると思った。

恥ずかしい話だが、転倒予防について私は、「段差や床のすべりやすさなどの、外的な要因」にばかり関心が向いていた。認識が不十分だった。転びやすくなる要因は、外的要因や身体機能だけではなかったのだ。

「お母さんの場合、訓練室という場での成果としては、かなり良好な状態となっています。しかし、実生活の場では、『認知力の低下』という要因も考える必要が出てきます。体力的に違いがない場合でも、認知力が弱いと転倒の危険性が高くなってきます。」という説明が、病院側からあった。

これまで私は、「転倒予防」と「認知症」とを、別々のこととして捉えていた。認知症に関しては、「入浴拒否や異常食欲」等に囚われていた。また、「動かなければ、身体機能はどんどん低下してしまう」という思いにも囚われていた。これではまずい。

 

とはいえ、「動かなければ、身体機能はどんどん低下してしまう」というのもまた、事実である。また、本人が「活動したい」という思いを持っている場合も考えられる。「転倒したらいけない」という理由で、「活動したいという思いを、抑える」ことにも疑問がある。「活動したいという思いを、抑える」ことは、本人の意欲や喜びを奪うことにもなる。

「本人の望む活動」を抑えつけないで、「安全」を確保する、このバランスが大切だ。

今の身体の状態に合った動き方ができるように、配慮する必要がある。一つ一つの動作を確かめながら、本人がゆっくりと行動するよう、配慮する必要がある。勿論、周囲の状況にも注意をしながら。

高齢者が入院した場合、「動く意欲の減退、病気によるストレス、慣れない生活」などの精神的な影響も大きくなる。運動能力をできるだけ維持していくためには、精神的な面でのケアも必要かもしれない。「生活に支障が出ない」ことを踏まえた上で、「身体を動かす機会」を作る必要がある。

 

一般的に、「高齢者における大腿骨骨折の場合は、骨折後の歩行能力(認知能力を含む)が1ランク落ちる」ということらしい。うちの場合でも、要介護認定の区分変更申請となった。

「転倒の危険性と認知力」について整形外科関係者から助言をいただいたのは、初めての経験だった。認知症や介護について、「介護職や心療内科医以外の視点からの、発言」も、重要だと思った。勿論、語り手には「介護職でもなく医療関係者でもない、素人」も含まれる。

身近にいる高齢者が体力的に余裕がある場合は、「筋力や体のバランスをとる力をできるだけ維持するための運動」等の対策も考えておいたほうがよいと思う。骨粗鬆症についても対策を。カルシウム不足にならないよう注意する必要がある。と私は思った。