挨拶を「条件反射的に」できない 1
はてなブックマーク―たかが挨拶ぐらい、できなくてもいいんじゃない?
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ブクマコメントを読んで、驚いている。挨拶に関する次のような見解は、正直なところ私には想像のできない見解だ。
・気持ちが全くこもってなくてもできるコミュニケーション
・繰り返しの努力だけで身につく簡単なスキル
私は、挨拶を「条件反射的に」できない。「ぎこちないけど、挨拶という行為を軽視しているわけではなさそうだ」と他者から解釈されるのならば御の字、という状態である。「無愛想」とか「人を人と思っていない」と解釈されることも多々ある。
私の経験則では、「挨拶を条件反射的にできない」イコール「挨拶ができない極悪人」とみなされるようである。
「挨拶ができているかどうか」を判断する基準は、私以外の人が持っていることになる。
私の経験則では、「挨拶の言葉が発される」だけでは、「挨拶ができている」とはみなされない。「非言語性情報」も重要な役割を果たしているようだ。例えば、次のような条件も満たされていなければならないようだ。
・声の大きさや抑揚が適切
・相手を不快にさせない表情やしぐさでなされる
これらの条件を、私はうまくクリアできない。つまり、「挨拶のできない、人間失格者」とみなされてしまうようだ。
私は、アスペルガー症候群の傾向が強い人間だ。
特に、次の点に難がある。
・非言語性情報のやりとりがうまくできない。それ故、状況判断がうまくできない。
・複数の物事を同時進行することがうまくできない。
私が挨拶を「条件反射的にできない」背景には、これらの事柄があると思う。もう一つ付け加えると、私は吃音症も持っている。
挨拶をするときは、「いつ、どこで、誰に、何というか」を下準備しておかないと、私は不安になる。
「おはようございます」といったような、ルーティン化している挨拶なら、なんとか言葉は出る。
しかし、「今日は暑いですね」のような変則的な挨拶だと、急に言われると言葉が出ないことがある。
「お花見に行かれましたか?」の類となったら、言葉に詰まる。
「おはようございます」とか「今日は暑いですね」といった類の挨拶についてなら、練習する機会はかなりある。しかし、「お花見に行かれましたか?」のような、期間限定の挨拶になると練習が難しい。
「○○さんに、お孫さんができました」という類の挨拶になると、予想すらしていない状態で言われることが多いので、とっさに言葉が出てこない。
声の大きさや抑揚、表情やしぐさについては、言葉以上に難儀している。
「無表情でロボットに喋らせたような、気持ちのこもらない(と相手からはみなされる)挨拶」か「大袈裟な芝居がかった挨拶」のどちらかになってしまう。
「人の目を見て挨拶をしよう」としたならば、「目を見なければいけない」ということにばかり意識が集中して、他のことに神経がまわらなくなる。
そして、結果的に、「相手を不快にさせる挨拶」となってしまう。
挨拶についてもう一つ。「挨拶をしたのに、karotousen58は挨拶を返さなかった」と、相手に思われているケースもおそらくあると思う。
私としては、「挨拶をされたら挨拶を返す」ようにしているつもりなのだが、次のようなことになっている場合もありうると思う。
・挨拶をするタイミングがずれてしまった。
・どういう言葉を言えばいいのか一瞬わからなくなり。言葉が出なかった。
・挨拶をする必要のある関係にある人なのか、挨拶をしたらかえって不審に思われるような関係性にあるのか、関係性がわからない。
つまり、「私としては、相手を無視しようとか不快にさせたいとかいう意図はない。しかし、相手にはそれが伝わっていない。」という事態もありうる。
「まあまあ、そう難しく考えんと気楽に気楽に。」とか「要は慣れだよ。」とかいった助言を下さる方はたくさんいらっしゃる。
しかし、その助言を聞くと、私は追い詰められた気持ちになる。