今週のお題「現時点で今年買ってよかったもの」
現時点で今年買ってよかったもの、それは「冷蔵庫ワイヤーロック」である。
過去に何度か、このブログで書いたが、私の父は「盗み食い」の常習犯だった。
その対策として買ったものである。
現段階では、冷蔵室以外では盗み食いができなくなっている。
だが、この商品、耐久性に関しては未知数の状態にある。どのくらいの期間、使えるのだろうか?
ワイヤーロックではないベビー用のものなら、安価で容易に手に入る。私も過去に使ったことがある。
だが、そのタイプのものは、一日に何度も使っていたらすぐに壊れた。ハサミを入れられても、おしまいである。
もう一つ問題が。野菜室や冷凍室に関しては上手くいった。だが、チルド室にはサイズが合わなかった。
「冷蔵庫全体に鍵をかける」となると、父がヨーグルト等を買っても保存ができなくなってしまう。「『チルド室、野菜室、冷凍室』以外は使える」という落としどころを考えていたのだが、うまくいかないものだな。
ソーセージや(加熱して食べる)チキンナゲットの類を、チルド室に入れたいのだが……
父は認知症で、超ド級の機械音痴でもある。ものぐさでもある。電子レンジやオーブントースターのレベルでも、使い方を知ろうとすらしない。
そのため、以前は、「調理器具を使う必要のある食べ物」は、袋麺レベルでさえ手を出さない。「インスタントコーヒーの粉末を湯や水に溶かして飲む」レベルのことすら、やろうとしない。そういう状態だった。
だから、盗み食いに関してはソーセージやちくわなどの「常温での保存ができなくて、すぐに食べることができるもの」だけを警戒しておけば、とりあえず間に合っていた。
ところが、去年頃から認知症の進み方がひどくなった。そして、盗み食いもエスカレートしてきた。
「調理器具を使う必要のある食べ物」や各種調味料にも、盗み食いを企てるようになった。
父がガスコンロを使って鍋を焦がしたことが、短期間で2回あった。だから、ガスコンロのロック機能を使うことにした。
これだと、冷蔵庫内のものに関しては、父は「加熱しない状態のもの」しか食べられなくなる。
そして、父は、「冷蔵庫内にあるものを、生のままで食べる」ことを企てるようになった。
スパゲティの乾麺、うどんやそばの(「ゆで」と袋に書かれている)袋麺、市販の袋入りチキンナゲット(オーブントースター等で加熱するもの)なども、生のままで食べていた。
何故か、麩の盗み食いは、なされない。
砂糖や味噌は、とんでもないペースで盗み食いをされた。
粉末うどんスープやカレールーや他の調味料や「お料理お助け商品」の類は、「湯や水で薄めてスープにしよう」ということになってしまったらしい。
スパゲティの粉末ソースなども、スープにしようとした模様。
ココナッツオイル(温度によって状態が変化。低温では白い固体、夏場は透明な液体。)も、盗み食い。冬には「ミルクを飲もうと思った」と言われた。
「夏になったら、盗み食いはされないだろう」と思った私は甘かった。水飴だと思ったのだろうか?
冷凍食品に関しては、「生魚や生肉や野菜以外は、自然解凍で食べられる」と思い込んでいる模様。加熱が必要な総菜を買うわけにはいかない。
うどん粉末スープなどは、隠して保存することにした。砂糖は、スティックシュガーを、隠して使うことにした。
麺つゆやすき焼きのたれや焼き肉のたれは、ラベルをはがすことにした。
ポン酢だと、ラベルをはがしても無駄である。
うどんやそばの(「ゆで」と袋に書かれている)袋麺を、加熱しないで食べる。しかも、うどん粉末スープの類がない状態で。
となると、父はどのような食べ方をするのか?
答えは、「加熱しない麺に、中濃ソースをかけて食べる」である。
私の発想の、斜め上を行っていた。
ただ単に不味いというだけなら、たいした話ではない。
「麺類やチキンナゲットの類を加熱しない」といった盗み食いは、身体に悪そうである。塩分の取りすぎも心配。
「あっ、夕食作りで使おうと思っていた卵がない。やられてしまった。」という調子で、食材の使用や購入予定が狂うのも、厄介である。
野菜室に鍵をつけたら、とても便利である。
卵や豆腐や油揚げを、安心して使える。味噌の盗み食いもなくなった。
冷凍室に鍵をつけても、とても便利。
アイスクリームの類を安心して食べることができるのは、30年ぶりか。
昔、犬を飼っていた頃、私が犬の散歩に行っている時間帯が「アイス盗み食いタイム」にされていた。
このワイヤーロック、私の生活圏にある店では何故か見つからない。
店員さんに尋ねても、「鍵をつけるとしたら、冷蔵庫に穴をあける」というイメージしかなかった模様。
ネットショッピングサイトで、「認知症 冷蔵庫 ロック」といった感じで検索したら見つかった。
私がネットを使えなかったら、解決策が見つからなかったかもしれない。