karotousen58のブログ

「変なことを思い出す→そのことについて、変な見解を述べる」というブログ

今週のお題「いも」

今週のお題「いも」


私は下戸である。私の体は、どうやら、ALDH2なる酵素を持たないor酵素の働きが弱すぎるようにできているらしい。私の家族や親戚も、ほとんどの人が下戸である。
もしも、ALDH2のよくはたらく体質に変えることができたなら、最初に「芋焼酎」を飲んでみたい。
芋焼酎は、独特の香りと味を持つ。好き嫌いがはっきり分かれる焼酎である。「最初に試してみるなら、麦焼酎が無難だよ」といろいろな人から聞いたことがある。

私が芋焼酎の存在を初めて知ったきっかけは、アニメ『巨人の星』である。私が小学校高学年の頃、テレビで平日夕方に再放送されていた。そのアニメに、貧乏でお金の払えない患者が、お金の代わりに芋焼酎を持ってきたシーンがあった。
そのシーンを見て思った。「高級な酒というより、庶民に人気のある酒なんだろうか?」と。当時、ワインやウイスキーやジンやラム酒に対して高級そうなイメージを漠然と、子供心にも勝手に持っていた。身近な人が酒を飲まないから、本当に「勝手なイメージ」である。


高校卒業まで私は、山陰地方で暮らしていた。その後、九州の大学に進学した。九州には、焼酎文化の強い地域と日本酒文化の強い地域とがあった。九州(特に南部)の焼酎文化は独特のものがある。大学時代、飲み会の前に、日本酒と焼酎のどちらが好みか訊かれることがしょっちゅうあった。山陰地方では、こういうことはほとんどない。
私が大学生だった1980年代中頃に、「チューハイブーム」なるものがあった。このブームで、「焼酎には、甲類と乙類の分類がある」ことを知った。
このブームは、甲類焼酎のブームだった。米、麦、芋、そば、栗などさまざまな素材独特の風味や味わいを持つ「乙類焼酎」はブームから外れていた。つまり、芋焼酎はブームから外れていたことになる。
このブームの頃、「チューハイブーム、あれは九州以外の話だ」と、九州ではよく言われていた。


九州にいた頃、身近な人が焼酎文化や日本酒文化を楽しんでいた。下戸の私は、焼酎も日本酒も飲めなかった。「芋焼酎は、黒豚料理との組み合わせが最高」とか「焼鳥や水炊きに日本酒、最高」とか他の人が言っているのを聞いて、「酒が飲めなくて、人生を損している気分だな」とよく思ったものだ。