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通信教育という学習方法

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私のブックマークコメント

通信教育という方法は、人によって相性の良しあしが分かれる。私の身近な人に関しては、親が「自分は相性が悪い」と自認していたら子供に勧めない。その子が通信教育と相性がよくても、通学の類しか認めてもらえない

 

ブックマークコメントを書いた後、「そういえば、大人になってからの各種資格取得も、スクール通学とか通信講座受講とかできるよな。初等教育時代、通信添削に 悪いイメージを持った人は、通信講座受講という策をやはり敬遠するのだろうか?」と思った。

ブックマーク元の記事内容とずれるが、今回は「大人になってからの各種資格取得と、スクール通学・通信講座受講」について書く。

 

ブックマークコメントを書いて、次のことを思い出した。

・子供の頃の私は、このブックマークコメントの状態だった。

・2000年頃、宅建の資格を取った。当時いた会社の方針で、資格学校通学が義務付けられていた。当時いた会社では、私以外の人は「通信教育という方法と相性が悪そう」だった。「資格学校に行って受からないのなら、受かる見込みはない。」「資格学校で講師に助けてもらうと、勉強がしやすくなるだろう。少人数でナマ講義(ビデオを使った講義ではない)は、すばらしい。」と、私以外の人は認識していたようだ。

・逆に私は、「少人数でナマ講義の、資格学校通学」という方法は最悪だと思えて仕方がなかった。私が、「最悪」と思った事柄に対して、他の人は逆に好意的な評価を下していた。その認識の違いに驚いた。私は資格学校に見切りをつけた(一応通学はしたが、独学をメインにした)。資格試験は一回の受験で合格した。

宅建の資格を取った直後、管理業務主任者マンション管理士の資格取得を考えた。これらの資格については、通信教育を利用した。これらの資格に関する資格学校がないド田舎で、かつ、大手資格学校で通信教育講座が開講されていて、助かった。これらの資格試験は一回の受験で合格した。

 

続いて、次のことが頭に浮かんだ。

・「通信教育と相性が良いのだが、子供の頃、親から通信添削はだめと言われ続けて認めてもらえなかった人」が、資格試験取得を目指す場合、通信教育という方法をハナから除外して考えるようになってしまうこともあるのでは?そして、「学校通学がベストの方法」と思い込んでいて、泥沼にはまったケースも結構あるのかも?

・通信教育という勉強方法について、上手くいった(或はいかなかった)原因や上手くいくための対策って、これまであまり語られていないのかもな。「学校通学よりも、通信教育のほうがうまくいく」タイプの人が、実力を過小評価される危険性もありそうだな。

 

今回の記事では、

1.「資格学校通学という方法と相性のよい(或はそう思い込んでいる)人」と私とで、認識がどのように違っていたか。

2.通信教育という勉強方法における、注意点

について書く。

 

 宅建試験受験を決めたとき、最初に合格体験記を読んで勉強方法を考えることにした。

体験記を読んで、「資格学校通学がやはり無難という意見が多い。しかし、独学でも模試を受ける等の対策をきちんと考えて勉強すれば合格できるという意見もある。」と思った。

そこで私は、「通信教育講座受講をメインにする。資格学校利用に関しては、模試の利用と法律改正があった所とか独学しにくい分野だけは直前講習受講。」という方針で勉強しようと考えた。

しかし、資格学校入学申し込みが、すでに会社側によってなされていた。

会社の方針に逆らえなかったので、仕方なく資格学校へ通うことになった。

宅建講座の受講生は10人(途中でやめた人もいるため、最終的には7人)程度で、(ビデオ使用講座ではなく)講師によるナマ講義だった。「ナマ講義だから、わからないことがあってもきちんと質問ができるのが、最大の魅力」と講師が力説していた。最初に年間計画表が配られたのだが、模試に関する記述がなかった。

 

管理業務主任者マンション管理士に関する通信教育講座は、「系列の資格学校通学講座の授業を録音したテープ」と、「授業の板書内容コピー」が、テキストと添削課題の他に付いていた(注 2000年頃の話である)。他に、直前講習を通信教育で受講することも可能だった。模試の自宅受験も可能だった。

 

「他の受講生や私の家族」と私とは、資格学校で勉強することに対して、まるっきり違う認識を持っていると痛感した。

 

1.認識の違いについて

他の受講生や私の家族の認識

少人数でしかも講師による直接指導だから、安心だ。少人数でお互いモチベーションを高め合うし。ついていけなくなりそうでも、他の受講生や講師のサポートがあると思うし。

私の認識

講師のペースにうまく合わせられないと思った場合は、受講人数が多かったりビデオ使用講座だったりするほうが、まだ抜け道がある。ペースに合わせられない場合、10人前後というのは一番厄介な受講人数だ。

 

私がこの認識に至った背景

・少人数の中に、「やたらと難しい事柄や他の単元のことまで質問する」受講生がいた。その質問と答えにだいぶ時間が割かれた。「講師のペース」だけでなく、「その受講生のペース」まで考えて勉強しなければならない。講師のペースを考えるだけでもいっぱいいっぱいなのに。

・受講生の中には、資格取得よりも「勉強熱心ですよアピール」のほうに関心が向いているのでは? と私に思わせるような行動をとる人もいた。その人は、(特に開講当初)「夏炉冬扇さんは質問しないんだね。がんばってみようよ。」などと私に言ってきた。

私としては、「質問云々よりも、私はとりあえずは自分なりの大まかなイメージを作りたい。それを作ってから、どこがわからないのかをはっきりさせたいんだ。」と思っていたのだが。これを言うと、おそらくカドがたつだろう。

・「講師が与えるものだけ消化しさえすればよい。自分なりに考える必要なんかない。」という態度では? と思わせる受講生もいた。「模試は行われないのですか?」と私が質問をすると、「模試なんて時間の無駄。先生の講義のほうがいい。」と複数の受講生が答えた。「模試のことは、教室内では話題にしないでおこう」と、その時私は決めた。こういう態度がモチベーションの高め合いにつながるとは、思えない。

 ・私は、「ノートをとりながら授業を聞く」という方法がうまくいかない。聞いていればノートにうまく書けない。ノートを取っていたら「板書を見て、話を聞いて」という行為に集中できなくて頭に入らない。といった調子だ。私の場合は、「テキストにいろいろと記述がある場合は、ノートをとるよりも、見る・聞くに神経を使う」ほうが頭に入りやすい。

その一方で、「板書を見たり聞いたりするだけでは、頭に入らない。ノートをとりながら授業を聞くほうがいい。」と主張する(或はそれが正しいと思い込んでいる)人もいる。

私がノートをとるときは、「ノートの罫を多少はみ出してもいいから、できるだけ黒板に視線を長時間向けたままでノートをとる」ことにしている。これをやっていて、例の「熱心ですよアピール?」受講生が、やいのやいの言ってきた。「夏炉冬扇さん、ていねいにノート書こうよ。がんばろうね。」とか。

 

2.通信教育という勉強方法における、注意点

・通信教育は、「自分で調べる」ことと「自分で丁寧に復習すること」が一番大切だと思う。

「自分で調べるよりも、他の人に聞いたほうがはやい・頭に入る」というタイプの人は、学校通学のほうが相性がいいかもしれない。

・通信教育では、添削課題提出→返却のタイムラグがある。「このタイムラグがあると勉強しにくい」と他の人が言っているのを、高校時代に聞いたことがある。このタイプの人も、学校通学のほうが相性がいいかもしれない。

私の場合は、「勉強の初期の段階で、いろいろと躓いて前に進めなくなる」という事態を避けるうえで、「教材到着→添削課題提出締め切りを意識して勉強・提出→返却された後に復習」という方法は相性が良かった。

「最初から全部がスラスラできなくてもいいから、とりあえずはどこがどのようにわからない・難しいのかをはっきりさせることを目的として、締め切りまでに課題を作成・提出」という方針が立ったからだ。また、返却された後に復習する際にも、それらを意識したほうが勉強しやすかった。

・資格学校の通信講座では、「通学講座の板書内容コピー」も同封されていた。これは、「ノートをとるよりも、見る・聞くに集中したほうがうまくいく」タイプの人にとってありがたい。「自分で書いてみる」という方法を否定するわけではない。「後で自分なりにまとめるほうが頭に入る」という人もいる。

・通信教育で注意すべきことは、「独学では勉強しづらい単元」や「自分が特に苦手とする単元」が出てくることがありうるということである。それらについては、学校の短期講習や直前講習を利用することも検討したほうがよい。

また、「最新の情報が入りにくい」というデメリットもある。宅建試験や管理業務主任者マンション管理士は、法律系資格である。法律はしばしば改正される。この「改正点に関連した問題や対策」については、やはり、学校の短期講習や直前講習を利用することが望ましい。