karotousen58のブログ

「変なことを思い出す→そのことについて、変な見解を述べる」というブログ

外国語学習環境、10年で変わりまくり

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと

 

私が外国語学習を始めるとは、10年前は思ってもいなかった。しかも、英語やドイツ語以外の言語になるとは。
2012年1月に外国語語学習を始めてすぐ、「私の学生時代とは、外国語学習の環境が大違いだ」と気づいた。
その後、「CDの普及や2000年代からのネット状況変化って、外国語学習環境にもいろいろな面で影響大なんだな」と思った。
そして、2020年からのコロナ禍も、そうだった。

私は田舎に住んでいる。外国語教室の数は少ない。2012年当時、それらの教室の存在すら私にはわかっていなかった。しかも、「1月に学習開始」というのはタイミング的に、難しいというか面白いというか……という感じである。3月なら、テレビ/ラジオ講座や外国語教室検討という方法で始めていたかもしれない。
「1月スタートなら、独学しかないよな」と思い、書店の語学書コーナーに行った。

書店には、いろいろな本が並んでいた。いろいろと手に取ってみて、驚いた。多くの本にCDが付いていたのだ。「CDやCD-ROMが付いている。これなら、音声を聞いて勉強することが、昔よりもずっとやりやすいではないか。今は恵まれているのだな。」と思った。


昭和50年代(1976~1985年)、私は10代だった。学校での英語教科書は、ヒアリングテープが別売りとなっていた。当時は「リスニング」ではなく「ヒアリング」とよばれていた。
ヒアリングテープは、教科書の「重要例文と単語」だけが収録されていた。授業では、教科書本文や練習問題などの文章も吹き込まれていたテープが使われていた。授業用のテープは、生徒は購入できなかった。カセットプレーヤーも、高価と私には思えた。
基礎英語などのラジオ講座は、ソノシート付きのものが、(当時の私から見て)お高い値段で売られていた。ソノシートは、薄手のレコード盤である。ソノシートなんて言葉を見聞きするのは、お若い人は初めてかもしれない。
1983年、私は大学に入学。第一外国語をドイツ語にするという博打に出た。当時出版されていたドイツ語関連本には、「カセットテープ別売。ご希望の方は直接小社宛お申し込み下さい」と書かれていた。ドイツ語の音声に接することができるのは、大学の講義やラジオ講座程度だった。ドイツ語関連の市販本も、初版が1960年代の本がザラだった。
2012年に外国語学習を始めた頃、私の田舎の書店に並んでいた関連本は、2000年代後半に初版が出た本が多かった。古本屋には、2000年代に出版された本が多かった。2000年代前半出版本でも、CDが付いている本が結構あった。
浦島太郎のような気分になった。

2012年頃から、スマホユーザーが増えていった。そのことが、外国語学習書にも影響したようである。2010年半ば頃から出版された本には、CDが付かないものが多くなってきた。
CDは付かないが、「出版社のサイトから音声ダウンロード可能」という方法に変わっていた。QRコードが印刷されている本もある。
それだけではない。「インターネット上のサポートページにて、練習問題のヒントやその他の解答例、ウェブ教材も準備しています」と書かれた本も出てきた。
「出版本に関連して、動画も配信」というタイプの本も見つかった。
テープレコーダーが珍しかった時代を知る私は、ただただ驚くだけだった。

スマホユーザーが増えていった頃から、動画配信サイトでも外国語教室が増えてきたのかもしれない。勉強できる範囲や方法が広がって、「本を買うよりも動画で勉強」という方法をとる人も増えたのかもしれない。
2010年代後半、廃業する「語学本出版社」が出てきた。
大学時代によく使っていたドイツ語本や、学習者数の少ない言語の外国語本、それらを出していた出版社が相次いで廃業した。
「最近、これらの出版社の本を書店で見かけないな。どうしたんだろう?」と思って検索して、廃業を知った。よりによって、面白そうな本や気に入っている本を出している出版社が廃業。残念。
田舎の書店でも、語学書コーナーの面積は狭くなる一方である。それだけではない。書店の数もだいぶ減った。
「音声ダウンロードやサポートページの使える本は魅力的。だが、肝心のその本を手に取ることのできる書店がなくなりつつある」という状態。

2019年春、私はTwitterを始めた。Twitterを使った外国語学習もあると知った。隙間となる時間を使って勉強できるというメリットを感じた。

2020年からのコロナ禍、これも外国語学習に影響が大きい。
私の田舎では、カルチャー教室の中に外国語講座も入っていることが多い。2020年春、コロナ禍で「カルチャー教室や公民館等使用禁止」となった。教室再開後も、外国語講座に限らずいろいろと大変だったらしい。
カルチャー教室などが再開されても、やはり、外国語講座に限らず利用者数が激減したとのことである。そして、地元のとあるカルチャー教室が、2021年3月末で閉鎖となった。
「書籍もカルチャー教室も激減となれば、学習方法の選択肢が減る。これはまずいぞ(特に田舎では)。」と思う。
そのカルチャー教室跡地には、新たな団体が入って今年10月本格的開講となった。ひとまず安心である。

国語学習環境、この10年で変わりまくり。便利になったのか不便になったのか?人によって答えがだいぶ違ってくるだろうな。